小児矯正について







未来人の顎はこんなに小さくなるの!?咬合誘導とは?お子様の成長に合わせた治療
GPの取り組むべき矯正治療小児歯科矯正Q&Aいろいろな治療例


 私たち、あるいは子供たちは柔らかいものばかり食べているために顎が小さくなって歯並びが悪くなっていると言われます。

本当に小さくなっているのでしょうか?

  右図のように遠い昔の縄文人と比較すればきゃしゃになっていますが、20年、30年という期間で考えると小さくなっているといるデータはどこにもないのです。
  現代の子供の歯並びが悪くなっているとするならば、それは高脂肪食による大き過ぎる歯が主な原因であると考えられます。

※毎日新聞 86年10月13日 掲載

 その大きな歯をきれいに並べるためには、どうすればよいか?まだ顎の骨が成長する余地を残していれば、抜歯をして並べるスペースを確保するよりも、下図のように
    (1)早期に     (2)抜歯をせずに     (3)骨の方を大きくする
 上記方法をとることが可能です。さらにワイヤーを用いた固定式ではなくいわゆる入れ歯のように取り外し式の装置を用いた治療が可能なのです。(咬合誘導)



 小児のお口の成長発育のうち乳歯の時期から永久歯に生え替わりかみ合わせが安定する過程を通じて、その交換を正しく誘導し、健全な永久歯の歯並びとかみ合わせを育成していく治療です。



 いったん完成した永久歯の歯並びを直していくことは専門家といえども至難の業です。また完成したものをいったん壊す形でやり直すわけですから、かなりな無理が生じるものです。さらに抜歯によるスペース作りは結果的に舌が収まる部屋を小さくすることとかみ合わせの高さを低くすることが多く、顎関節症等の不具合が生じる危険性が増します。
 そこで当院では小児の成長の発達と成長を考え、早期に治療を開始し、骨の成長コントロールを行いより自然な歯並びと顔の形を得られるように配慮した矯正治療(咬合誘導)を行っています。


 末竹歯科医院は矯正歯科専門医ではありません。予防から義歯、インプラントまで何でも行う歯科医院(歯科業界ではGPと呼んでいます)です。何でも行うことができるからこそ虫歯の治療を行いながらちょっとした悪い兆候を発見できるメリットがあります。下の図のように早期発見早期治療を行うことができれば、治療の難易度、患者さんの苦痛のレベルを下げることができ、ゴールである『正常永久歯咬合』へたどり着くことができると考えています。

(1)何歳までに始めればいいの?

 治療の難しさの程度によって異なりますが、仮に歯がガタガタ(叢生(そうせい))になっている場合、下の歯列の成長を考えると、遅くとも6歳までには始めたいものです。 3歳の時期に将来のことはある程度予測できますので、この時期に一度来院していただくのが理想と考えます。


(2)どれくらいの重なり(ガタカタ具合)であれば矯正治療(咬合誘導)の相談をした方がいいの?

 左図をみてください。この空隙量というのは乳歯間の隙間の合計です。隙間があればあるほど永久歯ではきれいな歯並びになる確率が高く、反対にもし乳歯の時期に隙間が全くなく、キレイに並んでいればほぼ永久歯は並ばない。まして、乳歯の時点ですでにガタガタになっていれば100%きれいな永久歯列は望めないのです。

左右の図は同じ患者さんです。上の歯並びはキレイなのですが、隙間がほとんどありません。そこでレントゲン写真を撮ってみました。
乳歯の下に永久歯が見えますか。上真ん中から2本目の永久歯をみてください。まだ生えてもいないのに、骨の中でも居場所がなく、ほとんど横を向いてしまっています。そこで骨を広げるべく右上のプレートと呼ばれる可撤式(取り外し式)床矯正装置をはめてもらいました。
しばらくすると左のように、さらにがんばってつけてもらっていると右上のレントゲン写真でわかるとおり、骨の中でまっすぐになってきています。最終的に2番目の歯が完全に生えた状態がしたの写真です。
乳歯の状態から何も手をつけなかったらおそらく重なり合って生え、見た目にも、さらに虫歯になりやすい歯並びになっていたことは容易に想像がつきます。
早期の診断と、お母さんの決断の勝利です。

(3)上顎前突(出っ歯)、下顎前突(反対咬合、受け口)なども小さな時期から始めた方がいいの?

 もちろんです。特に上顎前突は上あごがでていると言うよりも、下あごの成長がうまくできていないために起こることが多いと言われます。下あごに比べて相対的に上あごがでている感じになっているのです。小さいうちに機能矯正装置(ビムラーアプライアンス、バイオネーター)を使用して下あごの成長を誘導していくことで、出っ歯は解消され、結果よい顔を作ることにもなります。下顎前突は逆に上あごが成長できていない、あるいは下あごが成長しすぎていること、どちらでも起こります。慎重に検査を行い上あごを成長させるか、下あごの成長を抑えていくか選択することになります。下あごが成長しすぎるタイプは注意が必要です。家族的にその傾向が見られることが多く、一端、治しても思春期にもう一度反対咬合に戻ってしまうことがあります。


(4)一番気になる治療費は?

 抜歯をしなくてすむというメリットの他にワイヤーによる治療と比較して、一般的に治療費が少ないというメリットがあります。ちなみに当院では、上下の装置で1回5万円です。永久に使えるというものではなく、役目を終えたら新しいものに入れ替える必要があります。4回から5回の作り替えが必要となることが多く、総治療費はワイヤーによる一般的な矯正治療に比較して1/2〜1/3と低く抑えることが可能です。
 但し、治療の難易度により差があります。(1対の装置で終わることもあればプレートによる治療のあとでワイヤーによる修正が必要な場合もあります。)


装置(プレート)に用いるプラスチッ クの色は12種(左図+シール入り)用意しています。自分が選んだ色で楽しみながら矯正治療(咬合誘導)を進めていきましょう。

上顎前突  

治療前

治療後
開口(オープンバイト)  

治療前

治療後
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先天性欠損

 最近、矯正治療を希望される患者さんに限らず、お子さん全般に言えることが、先天的に永久歯が欠損している(本数が少ない)ケースが多く見られるということです。特に上下ともに前から2番目の永久歯が無い場合が多いようです。
 では永久歯が少ないとどのような不都合が生じるのでしょうか?正常なかみ合わせは簡単に言うと (1)全ての永久歯が生えて (2)キレイに並び (3)その上で上下の関係が出っ歯でもなく、受け口でもないものであると理解してください。仮に1本(あるいは2本)の歯が少ない状態で上下キレイに並んでいたとしても、上下が正常にかみ合うことは少なく、下の顎をスムーズに動かすことが難しくなります。当院で矯正治療を希望されるお子さんにはまず全体的なレントゲン写真を撮らせていただき、永久歯が欠損していないかを確認します。その上で欠損が認められれば(ないことが確認できれば)基本的にその部分にスペースを作り、人工の歯を貼り付けて正常なかみ合わせに誘導する方針で治療をしています。

 下の写真は矯正治療を行う前の患者さんのお口の中です。右上の2番目の永久歯がないために上の顎がせまくなり下の顎が大きく右側にズレた状態で咬んでしまっています。この患者さんに対しても上顎の骨を大きくして、わざわざ欠損していた部位にスペースを作りかみ合わせを正常に戻す治療を行っています。


 治療前、治療途中にあった顎の関節の痛みも消え、更にかみ合わせも理想的なものに近づいています。


矯正終了


治療前とは明らかに歯並びが変わっています。
上下左右どこから見ても整った歯になりました。
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